「四季を語る季語」の詳細

本の紹介

「四季を語る季語」は、歳時記と季寄せの良いとこ取りをした本です
歳時記は、子季語に意味が書かれていませんが、季語の収録数が多い
季寄せは、季語の収録数は少ないですが、子季語に意味がかかれている
この2つの良い部分、つまり季語の収録数が多く、子季語にも意味が書かれている本として作ったのが「四季を語る季語」です

春・夏・秋・冬・新年の、5季からなり
季語の総収録数は24,000語以上
それぞれ、アマゾンから出版されています

四季を語る季語 -秋- (5,600語収録)  >>>
四季を語る季語 -冬- (4,300語収録)  >>>
四季を語る季語 -新年- (2,400語収録)  >>>
四季を語る季語 -春- (5,100語収録)  >>>
四季を語る季語 -夏- (6,800語収録)  >>>

紹介文

俳句で使われる季語のすべてに意味を書いた本です。
俳句で使われる歳時記には、主季語の意味は書かれていますが子季語の意味は書かれていません。これでは、季語を使うときに正確に使えているのか不安になります。
そのような悩みを解消するために、この本では子季語を含めた全ての季語に意味が書かれています。一つ一つの季語の意味を知り、より深い俳句作りの手助けになります。


本を作った背景

わたしは2017年から俳句を始めたのですが、歳時記を使い始めてすぐに一つの疑問を感じました
なぜ歳時記は主季語の意味しか書かれていないのだろう、ということです。
俳句では子季語も使わなければいけないのに、肝心の子季語の意味が書かれていません
これでは、正確に季語は使えないのではないのだろうか、と思いました。

先輩や、俳句の先生は、みな口をそろえて「季語の本意を知りなさい」というのですが、季語の意味がのっていないのに、どうやって季語の本意を知ればいいのだろう?とも思いました。

特殊な季語、辞書で調べても意味が見つからないものが多くあり、中には何時間調べても意味の分からない季語があります。
そんなとき「意味は分からないけれど関連した季語だし、音数も良いからこれでいいか」と妥協して季語を使ってしまうとき、心の隅で、本当にこんな作り方をしていいのだろうか?と思いました。
助詞の一音には注意をして俳句を作るのに、俳句の基礎となる季語の正確な意味も分からず作っていいのだろうか?と。

いろいろな書店を回って、主季語・子季語の全ての意味が載っている歳時記を探しましたが、そのような本は見当たりませんでした。そのような経緯があり、自分ですべての季語に意味を書いた本を作ろうと思い、5年以上をかけて作りました。

本を作るのに込めた思い

一人でも多くの人達に季語の言葉の豊かさを知ってもらえれば嬉しいです
一つ一つ季語の意味を調べる中で感じたのは、辞書にも掲載されない季語がたくさんあることでした
そのような季語は現在の普段の生活の中では使われることもない言葉で、いずれは消えてしまうことになるかもしれないのだな、と思ったとき、この本を通じて少しでもそのような言葉が残ればと思いました

辞書にも掲載されていないような季語では、その意味を調べるのに数日かかるものもありました。それを体験したからこそ感じたことがあります
俳句作りのさい、子季語の意味を調べるために1人が年間10時間費やしたとして、それが1万人いたら10万時間の貴重な時間がこの世から失われることになります。全体としての時間の大きな損失を考えたとき、この本を作ることで、そのような時間の損失を減らすことができれば良いな、とは思い続けていました

こだわった部分

新仮名・旧仮名を2つ表記

季語にはすべて、新仮名・旧仮名の読み仮名を書いています
新仮名が「はくしゅう」 旧仮名が「はくしう」ですので、「…しう」と変化している部分を掲載しています

新仮名で俳句を書きたいとき、旧仮名で俳句を書きたいときなど、間違わないように2つの表記を記載しています

口語・文語を2つ表記

動詞の季語は、口語と文語で表記が異なることがあります
その場合は、口語と文語の両方を記載しています
下図であれば、口語は「月涼しい」、文語は「月涼し」です


口語は、俳句をやらない人にも分かるように書いています
文語は、俳句をやる人が間違えて口語を使わないように書いています
文語の「月涼し」の解説には、「涼し」は「涼しい」の文語形である旨を書いていますので、俳句初心者でも正しく文語の季語が使えるはずです

分類を表記している

季語の事物の分類(時候・天文・地理など)と、時期(初秋・仲秋・晩秋など)は
解説の最後に掲載しています

これを掲載している理由は
「時候・初秋」を文中検索することができるからです
それによって、「時候・初秋」の季語だけを抽出する、ということが可能です
地味ですが、電子辞書ではできない検索方法です

すべて終止形で表記

動詞の季語はすべて終止形表記で統一しています
歳時記では、例えば「末枯るる(うらがるる)」のような連体形の季語を掲載していますが、本書では終止形で統一して「末枯る」を掲載しています

ちなみに、世に出ている辞書や辞典の中で、連体形の動詞を掲載しているものは一つもありません
連体形を掲載すると、場合によっては、それが終止形なのかと混乱を招いてしまうからです
ですので、本書ではすべて終止形で表記をしています

季語の収録総数

多くの季語が収録されていたほうが、俳句作りで季語の選択肢が増えるため、数十冊の歳時記からできる限り多くの季語を収録しました
現在売られている歳時記の中で最も収録数が多いのは19,000語ですが、本書では24,000語以上の季語を収集しています

実際に収録した中で感じたことは、24,000語でもまだ少ないと感じたことです
日本にはその季節にみられる植物や動物、星などまだまだ沢山あります
今後、時間があるかぎり本書への季語の追加をしていきたいと思います

季語の選択

Aの歳時記には載っている季語だけれど、Bの歳時記には載っていないということがよくあります
ですので、特にそのあたりは注意をして、漏れがないように季語を拾い上げました

現在は存在しない行事や生活の季語は歳時記に入れる必要がないと言う人がいますが、本書には掲載しています
というのは、古典作品を鑑賞すると、当時の行事や生活の季語が使われているからです
古典作品を鑑賞するときに意味が調べられるように、現在は存在しない行事や生活の季語も掲載しています

季語の解説

子季語が複数あるものの中には、言葉は違っても意味の同じものがあります
特に、植物に多いのですが、この場合「○○の別称」という解説になってしまうことがあります
ただ、極力そういう解説は少なくして、名前が違う理由を(○○の地域での呼び名、といった理由など)調べられた範囲で書くようにしました
そこまで書いた理由は、その微妙な違いが、俳句で季語を選ぶときの最終決定につながる可能性もあると感じたからです

おすすめの使い方

9~10インチのタブレットで使用されると読むのに最適です
11インチであれば、操作性も上がります
おすすめは、外でこの本を使うこと
例えば、風の季語を探してみると、数十個の風の名前が見つかり、それぞれの特徴が書かれています
風の特徴の違いを知り、実際に肌で風を感じると感動は大きくなります、ぜひ試してみてください
外で使うときはタブレット用のサンシェードがあると、画面が見やすくなって便利です


俳句をやる人は、作品作りで季語を選ぶときだけでなく、作品鑑賞で季語の意味を調べるときなどにも使っていただければと思います
調べた季語にマーカーでチェックができるので、自分の選ぶ季語の傾向も分かるようになります
家の中で使う場合は、タブレットカバーやタブレットスタンドを利用すると、便利です

サンプル画像

アマゾン(Amazon)のサンプルは目次で終わってしまうため、本文のサンプルをこちらにおきました

サンプルを見る >>>


PCでの本書の使い方(動画)

PC版キンドルで本書を読むときの操作方法を紹介しています

タブレットでの本書の使い方(画像)

目次を見る

目次の第一見出しで「天文、地理、生活、行事、動物、植物」の分類が確認できます
第一見出しの一つをクリックすると
その下に第二見出しが開き、主季語が確認できます
主季語を選ぶと、主季語と関連する季語がまとめられたページに移動します

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: 1.jpg画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: 2.jpg

季語のページ

季語のグループごとにページを独立させています
主季語はページの先頭に配置して、読み仮名を【】で表記しています子季語は下に配置して、読み仮名を()で表記しています

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: Screenshot_20230928-140425.jpg画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: Screenshot_20230928-140414.jpg

本の中を文字検索する方法

文字検索で季語を検索することもできます
季語がどの分類の中に入っているのかも表示されます(赤い矢印の部分)

   

解説内の文字を検索する

解説の中に分からない言葉があった場合、その言葉を選択すると、ウィキペディアなどの辞書で意味が表示されます

気になる季語にメモを残す

季語に俳句を書いてメモを残しておくと、作った俳句を後から一覧で確認することができます(使った季語も一覧で確認できます)
一つのメモを選ぶと、使った季語に移動するので、上下にある季語を見て、季語の選択が正しかったのかを確認もできます

俳句の作り方の勉強におすすめの本

「20週俳句入門」
1週ずつ課題が出されて、徐々に俳句の上達を目指す本です
俳句を始めたばかりで、俳句の作り方を勉強したいという方にお勧めです
簡単に、よい俳句が作れるようになります

もう古本でしか買えない本で、定価より高い値段をつけているお店が多いです
安く売っていたら、すぐに買った方がいいと思います

本の紹介
木幡 忠文をフォローする
タイトルとURLをコピーしました