「俳句季語よみかた辞典」に「雛の絵」という季語が紹介されていて、ひな人形の一種と書かれています 1)
「雛の絵」というのは紙や絹に描いた雛を言います
掛け軸に絵を描き、床の間に飾るなどします
掛け軸として吊るすことから「掛雛(かけびな)」とも呼ばれます
掛け軸に雛の絵を描いて吊るしたものを掛雛といいますが
掛け軸に押絵の雛を飾って吊るしたものも掛雛といいます
まとめると次のようになります
「ひな人形」一般的な段飾りでみられる人形
「雛の絵」掛け軸に雛の絵を描いたもの
「掛雛」雛の絵が描かれた掛け軸、または雛の押絵が飾られた掛け軸
何故このようなことを記事にしたのかというと、「絵」は季語にならないことがあるからです
「鶴」は冬の季語ですが、「鶴の絵」は季語にはなりません
「月」は秋の季語ですが、「月の絵」は季語にはなりません
絵というのは実物ではなく、一年中見ることができます
作品自体に季節感があるわけではないので、季語にはなりません
ただ、今回の「雛の絵」は、雛祭りに飾るための雛の絵です
雛人形の代わりに飾られるものですので、「絵」でも季語でとなります
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1)日外アソシエーツ.(2015).俳句季語よみかた辞典.日外アソシエーツ.