俳句を作っていると、語順に悩むときがあります
例えば、雲海の上を鳶が旋回(くるくる回って飛ぶ)していたところを俳句にします
そうすると
①雲海 ②鳶 ③旋回
の3つのブロックで作ることになります
この3つのブロックをどのような語順で並べたらよいのか悩んでしまうのですが
こういう時は、なるべく少ないブロックにすると迷わなくなります
旋回しているのは「雲」ではなく「鳶」なので、「旋回」と「鳶」は、一つのブロックにするのです
つまり
つまり
①雲海 ②旋回する鳶
という2つのブロックにしてから語順を考えます
2つのブロックでしたら、語順は2通りしかなくなるので
どうしようかと悩む必要は無くなります
2通りのどちらかを、自分の好みで選ぶだけとなります
( ① + ② )雲海に旋回したるとんびかな
( ② + ① )旋回すとび雲海のはるか上
①雲海 ②鳶 ③旋回
この3つのブロックで語順をどうしようかと考えてしまうと、大抵失敗します
理由は、下記の通り6つもの組み合わせができてしまうからです
( ① + ② + ③ )雲海の上をとんびの旋回す
( ① + ③ + ② )雲海の上旋回すとんびかな
( ② + ① + ③ )二羽のとび雲海の上旋回す
( ② + ③ + ① )二羽のとび旋回したる雲海に
( ③ + ① + ② )旋回す二羽のとんびや雲海に
( ③ + ② + ① )旋回す雲海にとび二羽ありぬ
これでは、どれにしたら良いのか見当もつかなくなります
ブロックを全てバラバラにして語順を考えるデメリットは、もう一つあります
②鳶 と ③旋回 が近い仲間であるのにも関わらず、バラバラの位置に置いてしまうことがあるからです
( ③ + ② + ① )旋回す雲海にとび二羽ありぬ
これでは、詠みたいことが鑑賞者に伝わらないばかりか
違う意味にもとられてしまいます
語順を考えるときは、近い仲間をくっつけて
①雲海 ②旋回する鳶
ブロックの数を少なくしてから考えると良いでしょう