「説明的な俳句を直す」12の方法

俳句では説明的な俳句(説明句)は良くないと言われます。

この記事では『こういったものが説明句と呼ばれ(5種類を紹介)』、『説明句を直すにはこうすればいい(12種類を紹介)』ということを書いています。


私自身は、説明句を作ってしまうのは仕方のないことだと、割り切って俳句作りをしています。
何かを説明するための「文字」で俳句を作っているので。

注意をしていても説明句は出来てしまう。だから、『説明句が出来たときに、どうやって直すか』という視点で俳句作りを楽しんでいます。

今回紹介する方法は、私自身が説明句を作ってしまったときに、どうやって直せばよいのかを試行錯誤して考えた方法です。説明句は多かれ少なかれ、似たような傾向を持っているので、あなたの作った説明句を直すときにも、応用できるはずです。

記事を読んでみて「内容が分かりづらい」などあれば、コメント(一番下)に残してもらえれば、すぐに修正します。気軽にコメントしてください。



説明句の5つの特徴

俳句を作っていると、誰でも説明句は作ってしまうものです。
説明句と呼ばれるものは、次の5つの特徴のどれかに属しています。

①状況報告(なにが どうして どうなった)
②原因と結果(~すれば、どうなる)
③動詞の利用(~がある、~になる)
④動詞の多用(走る、歩く)
⑤助詞の多用(~が、~を)


このような特徴を持つ俳句は、すべてではありませんが、説明的な俳句と言われやすくなります。
この特徴を持つ俳句が、なぜ説明句となるのか。
そして、そのような俳句を作ってしまったとき、どうやって直せばよいのかを
この記事では、順番に説明します。

①状況報告(なにが どうして どうなった)が説明句と言われる理由

状況報告は、ある様子の経過や結果を述べることを言います
「何が どうして どうなった」
「いつ 誰が どうした」
「誰が どうして どうなった」
などなど
こういった報告を述べているものは、説明句と言われます

実際の俳句で見てみましょう

夏蝶が 風に吹かれて 流された
(何が どうして   どうなった)

恋人と 夏の浜辺で デートした
(いつ どこで   どうした)

砂浜で 家族みんなで スイカ割り
(どこで だれが どうした)

どれも、ある様子の経過や結果を述べた報告です
報告は相手に順序だてて内容を説明するため、「説明句」と言われます

「何が どうして どうなった」は3つの言葉のブロックで作られていますが
ブロックの数が多いほど(表では下に行くほど)、より状況説明が増えて、説明的になると覚えておいてください

「何が どうして どうなった」
「いつ 何が どうして どうなった」
「いつ 何が どこで どうして どうなった」
「いつ 何が どこで どうして どうなって どう思った」           


●状況報告っぽいけれど大丈夫な俳句
そうなると、歳時記の例句の中に「これ説明句じゃないの?」と思うような俳句があることに気が付きます
「なにが どうして どうなった」の形に似ている気がする
だけど、例句で取り上げられているのだから説明句ではないのかもしれない・・・
そんな風に思うかもしれません

そのように感じる作品は、写生句と呼ばれる俳句に多く見られます
写生句は、見たままを詠む俳句の作り方のひとつです
見たままを詠むため、どうしても説明っぽく感じます
次のものは、歳時記に載っていた写生句です

春の鹿 こちらを向いて 坐りけり

説明句っぽく見えますよね
ただ、これは大丈夫な俳句です

「何が どうして どうなった」という形の俳句と比べてみましょう

× 春の鹿 歩き疲れて 座りけり
 (何が  どうして  どうした)

〇 春の鹿 こちらを向いて 坐りけり
 (何が (どのように)  どうした)


ここで違うのは、中七(真ん中)の部分です
上は「どうして」ですが、下は「どのように」です

そうなると、下の句は「何が どうした」しか言っていないことになります
(どのように)は坐り方の様子を具体的に言っているだけだからです
言葉を肉付けしているだけです
修飾語ともいいます


「何が どうして どうなった」は説明句
「何が (どのように) どうした」は説明句に似ているけれど、大丈夫な俳句

この違いはとても重要です、説明句を直すときにたびたび出てきますし、ここが理解できないと、説明句を直すことはできないでしょう


では、状況報告による「説明句」の直し方を紹介していきます

状況報告は「①語順を変えて(主語を一番後ろにして)」直す


何が どうして どうなった」と順を追って書かれたものは、それだけで説明なります


夏蝶が 風に吹かれて 流れゆく
何が どうして   どうなった)


このような俳句は、主語の「夏蝶」を一番後ろにもって行きます

夏蝶が 風に吹かれて 流れゆく
      ↓主語を一番後ろに移動する 
風に吹かれて流れゆく 夏蝶
      ↓五七五に整える
烈風に 吹き流される 夏の蝶

主語が一番後ろに移動することで、説明っぽさが消えます
主語が後ろになることで、「どうなった蝶」と言っているだけになります
「烈風に吹き流される(どうなった)」は修飾語になります

 夏蝶が 風に吹かれて 流れゆく
 (何が どうして   どうなった)
      ↓   
 烈風に 吹き流される 夏の蝶
((どうなった)  何)


違う俳句でもやってみましょう

蜥蜴(トカゲ)出て 蕎麦待ちの列 乱れたる

「何が(蜥蜴が) どうして(出て) 何が(蕎麦待ちの列が) どうなった(乱れた)」という形です
主語の「蜥蜴」を後ろに持っていきます

蜥蜴出て 蕎麦待ちの列 乱れたる
      ↓主語を一番後ろに移動する
蕎麦待ちの列が乱れる 蜥蜴出て
      ↓五七五に整える
蕎麦待ちの 列を乱して 土蜥蜴

やはり、主語を一番後ろに移動することで、説明っぽさが消えます
主語が後ろになることで、「何をした土蜥蜴」と言っているだけになります
「蕎麦待ちの列を乱して(何をした)」は全て修飾語になります

 蜥蜴 出て   蕎麦待ちの列 乱れたる
(何が どうして 何が     どうなった)
      ↓   
 蕎麦待ちの列を乱して 土蜥蜴
((何をどうした)   何  )




状況報告は「②語順を変えて(説明部分だけ語順を変えて)」直す

俳句の中に部分的に説明っぽさがある場合は、その説明部分だけ語順を変えることでも、説明っぽさが消えます


瀬戸内を 赤く染めたる 秋入日

この句では「瀬戸内を 赤く染める」が、説明っぽさを感じさせます
「何を どうする」と、順序を追って出来事を書いているからです
ですので、「瀬戸内を → 赤く染める」を「赤く染まる → 瀬戸内」というように、逆にします

瀬戸内を 赤く染めたる 秋入日
      ↓
赤々と 染まる瀬戸内 秋入日

俳句の中に部分的に説明っぽさがある場合は、その説明部分の語順を変えることで、説明っぽさが消えます


状況報告は「切れを入れて」直す

次の句を見てください

寒梅の 幹にある穴 風抜ける
(何の どこを   何がどうする)

「何の どこを 何が どうする」というように、だらだらと説明をしています
こういうときは切れを使って、だらだらとした文章を断ち切ります
今回の句では、「寒梅の幹に穴」と「風が抜ける」を分断して説明っぽさを解消します

寒梅の 幹にある穴 風抜ける
     ↓「寒梅の幹の穴」と「風が抜ける」を分断する   
寒梅に大きな穴や 風抜ける
     ↓言葉を少し変えてみます
寒梅に大きな洞や 風さみし

一句全体で説明的なものは、切れを使って、説明的な流れを強制的に断ち切ってしまうことも、ひとつの方法です

状況報告は「「どうして」を「どのように」に変えて」直す

「何が   どうして  どうなった」という形の説明句は
「どうして」を「どのように」に変えることで、説明が解消されます

コスモスが 風に流され 揺れにけり
(何が   どうして  どうなった)

この俳句の「どうして」の部分を、「どのように」に変えてみます


コスモスが 風に流され(どうして) 揺れにけり
           ↓
コスモスが ばらばらに(どのように) 揺れている
コスモスが 色を乱して(どのように) 揺れている
コスモスが 横倒しになって(どのように) 揺れている


「どうして」は状況を説明する言葉ですが、「どのように」は状況の様子を伝える言葉ですので
「どうして」を「どのように」に変えると説明句が直ります

状況報告は「「どうして」を二物取り合わせにして」直す

コスモスが 風に吹かれて 揺れにけり
(何が   どうして  どうなった)

この「何が どうして どうなった」という形の説明句は、「どうして」を「どのように」に直すと良いと説明しましたが、「どうして」をそのまま使いたい、というときもあります

例えば、その風が人間も立っていられないような強い風で、その風に吹き倒されているのを見て心が動いたというのでしたら、「風に吹かれて(どうして)」を入れるべきでしょう
そういうときは
「何が どうして どうなった」を
「何が どうなった」と「どうして」の二物取り合わせにします
これによって、説明句が直ります

実際にやってみましょう


コスモスが 風に吹かれて 倒れけり
「何が   どうして   どうなった」
       ↓
       ↓「何が どうなった」と「どうして」に分ける  
       ↓
コスモスが  倒れた   風に吹かれて  
「何が    どうなった」「どうして
       ↓
       ↓575にする
       ↓
コスモスが 倒されたるや 風激し

「何が どうして どうなった」という説明句は
「何が どうなった」と「どうして」に分けることで直せます

状況報告は「状況を、その場面で感じたことに変えて」直す

状況を時系列で並べた俳句は、状況説明の俳句になってしまいます
例えば次のような句です

引っ越して 空き家となる 庭に梅

状況を丁寧に説明しています

このような俳句は、「その場面の状況」を「その場面で感じた感情」に置き換えます
それによって説明句を情景句に直すことがきでます
例えば、その場面で作者が「梅が淋しそう」に感じたのであれば、「なぜ淋しそうに感じたのか」を書くということです

考えると、次のような理由で「淋しそう」と感じたかもしれません

誰も寄る人がいないから
誰も愛でてくれる人がいないから   
主人がいないから
主人ともう会えないから

このように、「淋しそう」に感じた理由を、そのまま俳句にします

空き家や 寄る人もなき 梅一樹

その場で作者が感じたことを入れることで、状況説明の俳句が情景句に変わります


状況報告は「季語の説明ではなく「何を感じたのか」を書いて」直す

季語そのものを一物仕立てで詠みたい人もいると思います
季語そのものを詠もうとすると、季語を説明した俳句になりやすいので
季語の説明ではなく、季語から「何を感じたのか」を書くと良いでしょう
例えば、次の俳句

山桜 薄紅色に 咲いていた

季語の桜を説明した俳句になっています
こういうときは、薄紅色に咲いて「何を感じたのか」を書きます
「白に限りなく近いけれど、薄く紅がついているのだな」と感じたのであれば

限りなく 白き薄紅 山桜

というように書き直すことができます



違う俳句でもやってみます

一日で 一斉にさく 桜かな

一斉に咲くという桜の説明を、そのまま言うのではなく、一斉に咲いて「何を感じたのか」を書きます
「ためらいもなく一斉に咲かせてしまうのだな」と感じたのであれば

ためらはず 一斉にさく 桜かな


「何を感じたか」は作者の感じたことです
感じたことであれば、季語の説明ではなくなります
「何を感じたか」を書くことは、作者が感じたことを作品にのせられるので、俳句作りに有効です


②原因と結果(~すれば、どうなる)が説明句と言われる理由

「〇〇すれば、どうなる」という形の俳句も説明的と言われます
「見られれば~」「指出せば~」「駆けだせば~」などの形をとると、どうしてもその後に「どうなった」という形をつなげてしまいます
次の文章がそうです

「見られれば~、(鳥が)逃げ去る」
「指出せば~、(蝶が)止まる」
「駆けだせば~、(南風が)吹いた」

このように「〇〇すれば、どうなる」という形は、「原因と結果」の説明になってしまいます
ですので、「〇〇すれば、どうなる」という形のときは、「原因と結果」の説明になっていないか必ず確認しましょう

このような俳句を作ってしまったときの直しかたを紹介します

原因と結果は「助詞の「ば」を「を」に変えて」直す

「~すれば」の「ば」を「を」に変える
「〇〇すれば、どうなる」という形は、「風吹けば~、(草が)倒れる」「指出せば~、(蝶が)止まる」といった文章です
このような「原因と結果」の説明句は、「ば」を「を」に変えることで直します

見られれ 空に逃げ行く 目白かな
   ↓
見られし 空に逃げ行く 目白かな   

風吹け 揺れて応える 芒かな
   ↓
風吹く 揺れて応ふる 芒かな   

「ば」と「を」の微妙な違いだけなのですが
「ば」では、「〇〇をすれば、どうなった」という「原因と結果」の説明だったものが
「を」にすることで、「〇〇の中、どうなった」という写生句になります

③動詞の利用(~がある、~になる)が説明句と言われる理由

○○がある、○○になる、○○をする
といった動詞が入ると説明的になります

これらはどれも、その言葉自体が出来事の説明をする働きがあるためです

このような俳句を作ってしまったときに、どのように直せばよいのかを紹介します

動詞の利用は「動詞を名詞に変えて」直す

次のような動詞を使った俳句は、説明的になってしまいます

○○がある、○○になる、○○をする

これらはどれも、「○○がどうした」という形になってしまい、説明っぽさが際立ちます

実際の俳句で見てみます

食事する 吉野桜の 枝の下

「食事をする」をいう部分が、説明的な表現です
このようなときは、「食事する」という動詞を、同じ意味の名詞に変えられないか考えます

食事する 吉野桜の 枝の下
    ↓
    ↓同じ意味の名詞に変える
    ↓
飲食(おんじき)を 吉野桜の 枝の下   

「動詞」を「名詞」にすることで、説明的な感じが消えます

動詞の利用は「語尾の「~となる」を消して」直す

先ほどの「動詞」を消す、と同じですが
語尾に「~となる」という言葉があると、説明的な感じを強くさせます
こういった語尾は消すだけで、説明句が直ります


葉の散りて 蓑虫あからさまとなる
(葉が散って、蓑虫の姿があからさまとなってしまった)
      ↓
      ↓「~となる」を消す
      ↓
枝の葉は 散りて蓑虫 あからさま

「~となる」が消えるだけで、説明的な感じがなくなります
「~となる」以外にも、「~とする」「~になる」「~にする」なども同く消すことができます


ちなみに、「~となる」を消すと、語尾は名詞になります
場合によっては、面白い名詞止めの作品になることがあります
これを逆手にとって、わざと「~となる」を付けた俳句を作り、後から「~となる」を消すという作り方もあります


「~がある、~になる」と同じ働きの動詞

○○がある、○○になる、○○をする
といった動詞はほかにもあるので、念のために紹介します。

「ある」のような状態を表す動詞
いる、要る、できる、異なる・・・など

「なる」のような変化を表す動詞
増える、変わる、太る、痩せる、消える、直る・・・など

「する」のような機能を表す動詞
行う、与える、受ける・・・など

このような言葉をよく使っているかも、と思う人は、その言葉が絶対に必要なのか
無くても意味が通じるのであれば、消せないか考えてみましょう


④動詞の多用(走る、歩く)が説明句と言われる理由

「走る」「歩く」「飛ぶ」といった一般動詞も多用すると説明的になります
動詞があれば、それに対応する主語を書くことになるからです

わたし(主語)が走る
彼(主語)が笑う
君(主語)が打つ

主語を書くと、「なにが どうした」という形になってしまい、説明っぽさを感じさせてしまいます

ちなみに、動詞が増えるほど説明的な感じは増します

下の文章では、赤い部分が動詞で、動詞が増えるほど説明的に感じます

鳥の声
鳥が飛んだ
鳥が飛んで枝を移った
鳥が飛んで枝を移って去った

では、このような説明的な俳句を作ってしまったとき、どのように直せばよいのかについて紹介します

動詞の多用は「他動詞を自動詞に変えて」直す

「走る」「歩く」「飛ぶ」などの動詞は、他動詞を自動詞に変えることで、説明句を直せます


「瀬戸内をしばし染めたる秋入日」という句で見ると

「瀬戸内を染める」は他動詞
「瀬戸内は染まる」は自動詞

となります
俳句で見比べてみると、次のようになります

瀬戸内をしばし染めたる秋入日 (他動詞)
瀬戸内はしばし染まりて秋入日 (自動詞)

「他動詞」は「○○を、どうする」という説明的な形になりやすいのですが
「自動詞」は「○○は、どうした」いう様子を詠んだだけになります

他動詞を自動詞に変えることで、説明句が直ることがあります


動詞の多用は「動詞を名詞にして」直す

動詞は説明になりやすいので、名詞に変えます
動詞を名詞に変える方法は簡単です
「走る」「歩く」「飛ぶ」などを見ると分かりますが
動詞の多くは語尾が「う」で終わりますが、その語尾を「い」に変えると、名詞にすることができます

【動詞】  →  【名詞】
人が歩く  →  人が歩き
君が走る  →  君が走り
枝を移る  →  枝を移り
水を流す  →  水を流し

語尾を変えて、動詞を名詞に変えることで、説明的な感じが和らぐことが多くあります


⑤助詞の多用(~が、~を)が説明句と言われる理由

「○○が」「△△を」「××に」などの助詞を多用すると説明的になります

助詞の「が、を、は、に、て、も」を入れた文章を見てみましょう

「が」 桜美しい
「を」 雪踏んだ
「は」 虹綺麗だ
「に」 池目高がいる
「て」 雲来て雨が降った
「も」 鶯鳴いている

どれも、「何がどうだ、何をどうした、何は何々だ」というように
その前の言葉を説明したり、前後の言葉同士の関係を説明する表現になってしまいます
すべてではありませんが、助詞が多ければ多いほど説明的な雰囲気が強まります

助詞によって説明的な俳句になってしまったとき、「助詞を消す」「助詞を変える」ことで説明句を直せるので、その方法を紹介します

助詞の多用は「助詞」を消す

俳句では、助詞を消して(少なくして)説明っぽさを解消する方法は、よく使われます

実際に助詞を消した様子を見てみましょう
左が助詞を含んだ文章で、右が助詞を消した文章です

助詞がある文章助詞を消した文章
「が」 桜美しい 美しい桜
「を」 雪踏んだ踏む雪、雪踏み
「は」 虹綺麗だ虹綺麗
「て」 映画見て泣いた泣ける映画

右の、助詞を消した(少なくした)表現の方がすっきりし、説明っぽさが消えています
俳句を作ると、このように助詞を消せる場所が1つか2つはあるので、消したらどうなるか考えるクセを持つとよいでしょう

助詞をまったく使わないで俳句を作ることは難しいので。助詞が消せそうなときは消すように意識しましょう

もし助詞が消せないときは、助詞を変えるという方法もあります
その方法を紹介します

助詞の多用は「助詞」を変える

助詞の多用によって説明っぽい句になってしまったときは、助詞を交換するという方法もあります


「ば」を「に」に変えてみる

家の灯の 消えれ増さる 星月夜
↓ 
家の灯の 消える増さる 星月夜

「消えれ増さる」では、「家の灯が消えたことが原因で星が増える」という、因果関係の強い説明句です
「消える増さる」では、「家の灯が一つ一つ消えてゆくのに伴って星が増えていく」という映像を誘発させる表現に変わっています

助詞の中でも「て、に、を、は」は、意外と「て、に、を、は」の中で交換がしやすく、交換をすることで説明句が解消されます


実際に、「てにをは」を入れ替えた俳句を、見比べてみましょう

「家の灯の 消えゐ増さる 星月夜」(て)
「家の灯の 消える増さる 星月夜」(を)
「家の灯の 消える増さる 星月夜」(に)
「家の灯の 消えれ増さる 星月夜」(は)


説明句の中に「て、に、を、は」が使われていたら、「て、に、を、は」の中で交換ができないか考えてみてください
一音で、俳句がぐっと良くなることがあります


最後に

説明句を直す12の方法は分かりやすかったでしょうか?
分かりやすかったという人は、初心者の困っている人にこの記事を教えてくあげてださい。きっと喜んでもらえると思います。
よく分からなかった、という人は、下のコメント欄に一言残してくれれば、記事を修正します。

ちなみに、自身の俳句を直すことを「推敲(すいこう)」、先生が生徒の俳句を直すことを「添削(てんさく)」と言います。
本屋には俳句の先生が書いた添削本があり、読むと勉強になります。

わたしは鷹羽 狩行の「添削例に学ぶ俳句上達法」が好きです。
一応、リンクを貼っておきます。
「添削例に学ぶ俳句上達法」をアマゾンで見る >>

もし、あなたの好きな先生が添削本を出していれば、それを読むのが一番良いと思います。
説明句から一歩脱却して、良い俳句を作ってください。


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今回の記事は、俳句で嫌われる「説明句」の直し方を紹介しました。
俳句では、ほかにも「形容詞」を使った作品は、嫌われる傾向にあります。
「なぜ形容詞が嫌われるのか?」のほかに、「形容詞を使ってしまった時の消し方(直し方)」を説明している記事もあります。
そちらも、ぜひ参考にしてみてください。

「俳句で形容詞を消す」8つテクニック
俳句は、五七五の限られた音数で、奥深い情景や感情を表現する日本の伝統的な詩です。そんな俳句を詠む際、「美しい」「寂しい」といった形容詞を使って、伝えたい気持ちをストレートに表現したくなることがあります。しかし、実は俳句の世界では、できるだけ…



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