「作った俳句の語順が分からない」
「語順を変えれば変えるほど、訳が分からなくなる」
そのような声をよく聞きます
初学者は五・七・五の語順を、ああでもない、こうでもないと何回も変えてしまいます
変えれば変えるほど、訳が分からなくなり泥沼から抜けられなくなります
「あじさいの 毬は一つも 地につかず」
このように、一句が一続きのものは語順を変える必要もないので、悩むことはありません
問題は、次のような句です
「いつまでも 一人娘や / 額の花」
十二音 + 五音で作られている句ですが
この十二音を分解して、語順を並べ替えようとするため、訳が分からなくなるのです
最初に言ってしまうと、十二音 + 五音の句は
①
十二音 + 五音
②
五音 + 十二音
この二通りの語順しかないと思った方がいいでしょう
十二音を分解してしまうと、たちまち語順迷路の泥沼にはまります
十二音を分解すると、語順が分からなくなる理由は
語順の組み合わせが倍以上に増えるからです
例えば、「十二音」 + 「五音」を
「五音」 + 「七音」 + 「五音」に分解して、組み合わせを考えようとすると
① ② ③ 「五音」 + 「七音」 + 「五音」 |
組み合わせのパターンは、6通りになります
1.
①②③
2.
①③②
3.
②①③
4.
②③①
5.
③①②
6.
③②①
2通りの組み合わせだけを考えれば良かったものが
6通りもの組み合わせの中から良い語順を探そうとすれば
誰だって迷うのは当たり前です
「十二音」 + 「五音」で作られた句の語順を考えるときは
十二音を分解するのはやめましょう
語順で迷ったときは、余計な所を分解していないか(十二音の一文を壊していないか)
確認しましょう
分解していた場合は、そこをくっつけるだけで、語順の組み合わせは劇的に少なくなり
悩みも解消されるはずです