多作をする「コツ」のようなものを紹介する
オンオフを明確に
身体の調子が良い時と悪い時があるように、俳句をすらすら作れる時と、まったく作れない時がある
体調が悪い時に無理に仕事をしても良い仕事はできないように
まったく作れない時に、無理に頑張っても良いものが作れない
なので、毎日毎日多作をしようとするのではなく、月単位で見たときに多作であればいい
すらすら作れる時に、作れない日の分も一気に作り込んでしまい、作れない時には、素直に休む方がいい
休んでいる時は、普段見ない人の句集や、ハウツー本などで、俳句の基礎を固めて、反復学習をしよう
ただし、一日休むと言っても、最低でも一句は作った方が良い
一句も作らない日が、3日続くと、おそらくそのまま俳句を作らなくなってしまうから
五感を研ぎ澄ませてみよう
作れない日に俳句を作るのは、たとえ一句だとしても大変だ
そういう時は、いつもと違う作り方を試してみること
例えば、五感(見る、聴く、嗅ぐ、触る、食べる)の刺激を研ぎ澄まして作るのも有効だ
普段私たちが俳句を作る時というのは、視覚から得た情報に頼っていることが多い
つまり「見たもの」を俳句で詠むことが多い
桜の美しさを詠んだり、鳥の優雅な羽ばたきを詠んだり、川の輝きを詠んだり
どれも見たことだ
なので、普段意識しない「聴く、嗅ぐ、触る、食べる」の意識を高めるだけで、普段とは違う俳句が作れることがある
少しだけ目を閉じて、耳を澄ましてみてほしい
すると、普段は気にも留めない音に溢れていることに気が付く
時計の秒針の音、台所からの音、飛行機の音、ストーブの音
驚くほど多くの音に気が付くはずだ
普段は気にも留めない音
気にも留めないから、俳句の材料にもならなかった音
それらを材料にして俳句を作るのだ
同じように、「嗅ぐ、触る、食べる」でも俳句を作ることができる
推敲に時間をかける
作れないときは、0から新しい句を作るのは容易ではない
0から作るのではなく、既にできている過去の句を手直しすることに時間をかけてもいい
5~6レベルの句を、7~8レベルに推敲する方が、0から作るよりよっぽど簡単だ
また、推敲をしていると、別の視点から詠んだらどうなるだろう、と思うことがある
そんな時は、別の視点で詠むだけで、新しい一句が作れてしまうことがある
一句の中に色々なものを詰め込んでいた場合は、それぞれの出来事で句を作れば
一句が二句に増えることがある
作れないときは、無理に作るのではなく
推敲に時間をかける日にしてしまおう
新しい句集を読もう
新しい句集や、普段は読まない系統の句を読むことで、インスピレーションが湧くというか
刺激を受けて、作りやすくなることがある
10分以上ノートと睨めっこをしても、まったく句が思いつかないときは
20分待っても、30分待っても句は降ってこないだろうから
気分を一新して、句集や新しい作家の俳句を鑑賞しよう
鑑賞をしている内に、インスピレーションが湧いたら、俳句を作ればいい
他にも方法はあると思う
どのような方法でもいいのだが、とりあえず、調子の上がらない日はこのような方法で詠もう
といういくつかのバリエーションを用意しておくといい