「胡麻」と子季語の意味

季語と子季語のそれぞれの意味

季語の中には、子季語として歳時記に掲載されているものもありますが、その意味が詳しく説明されていない場合もあります。子季語の意味を知ることで、より良い俳句を作ることができるので、今回はよく使われる主季語と子季語の意味をまとめてみました。

「胡麻」の季語

下の表では、一番上の「胡麻」が主季語、その下に並んでいるものが子季語になります。
子季語は、主季語の関連語、という考えで大丈夫です。


《 秋 》

胡麻【ごま】      ゴマ科の一年草。高さ約1メートル。茎や葉に軟毛があり、葉は長楕円形。夏、淡紫色を帯びた白色の鐘状の花をつける。果実は円柱状で、中に多数の種子をもつ。エジプトの原産といわれ、黒ゴマ・白ゴマ・金ゴマなどの品種がある。油をとり、また食用にする。
新胡麻(しんごま)その年に新しくとった胡麻。
黒胡麻(くろごま)ゴマの品種の一。種皮が黒色のゴマ。
白胡麻(しろごま)ゴマの品種の一。種皮が白色のゴマ。
金胡麻(きんごま)種が淡黄色のゴマ。




新胡麻について

「新胡麻」という季語は、その年に初めて収穫された胡麻を指し、秋の季語として用いられます。

作者が自ら胡麻を栽培した場合、無事に収穫できた喜びや感謝の気持ちが、この季語に込められていることがあります。一方、消費者であれば、待ち焦がれていた新物が手に入った喜びや、秋の深まりを感じて心が安らぐ様子などが詠み込まれているかもしれません。

季語を選ぶ際には、単に言葉の響きだけでなく、作者の心情や情景、そして読者に伝えたいことを考慮することが大切です。同様に、俳句を鑑賞する際にも、作者がどのような思いでこの季語を選んだのかを想像することで、より深く作品の世界に入り込むことができます。

白胡麻・黒胡麻・金胡麻について

胡麻には、白胡麻、黒胡麻、金胡麻など、様々な種類があります。それぞれが持つ風味や食感、そして視覚的な特徴は、俳句の世界に豊かな表現をもたらします。

白胡麻は、そのまろやかな風味と白い色が特徴で、純粋さや清潔感を表現するのに適しています。一方、黒胡麻は、香ばしい風味と黒い色が特徴で、深みのある味わいや神秘的な雰囲気を醸し出します。金胡麻は、白胡麻と黒胡麻の中間のような色味で、華やかさや高級感を表現することができます。

俳句では、これらの胡麻の種類を効果的に使い分けることで、読者の五感を刺激し、作品の世界観をより豊かにすることができます。

「胡麻」関連の俳句

胡麻を使った俳句にはこのようなものがあります。俳句作りの参考になさってください。

「胡麻」の例句

何となく柩のなかの胡麻のつぶ 岩尾美義岩尾美義の句集(Amazon) >>
ごま和ヘのごま一粒も僧の汗 美濃部多津子 - 
鶏が横切り胡麻を干す老婆 山田哲夫山田哲夫の句集(Amazon) >>


「新胡麻」の例句

新胡麻を掬へば匂ふ日の香り 丸田安子 - 
新胡麻に力をもらふ尉と姥 駒井でる太駒井でる太の句集(Amazon) >>





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