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オノマトペって何?
オノマトペによる表現
オノマトペは、自然の音や動作などを模倣した言葉であり、その表現力は実に豊かです。
例えば、雨の音を表す「ザーザー」や「ピチピチ」、風の音を表す「ヒューヒュー」や「カサカサ」など、自然界の音を鮮やかに描き出します。
動物の鳴き声もまた、オノマトペによって生き生きと表現されます。「ニャー」や「ワンワン」といった身近な動物の音から、虫の鳴き声や鳥のさえずりまで、オノマトペは動物たちの姿を私たちの心に呼び起こします。
さらに、人間の動作も、オノマトペによってより具体的に表現できます。「ゴソゴソ」や「モジモジ」といった動作を表す言葉は、その人物の心理状態や状況を暗示し、物語に深みを与えます。
オノマトペは読者の聴覚を刺激し、鮮やかのその場の雰囲気を伝えることができるので、うまく利用するとよい俳句作品が作れるようになります。
「擬声語」「擬音語」「擬態語」について
オノマトペは、音や動作、感覚を表現する言葉全体を指します。
日本語では、音を真似る「擬音語」「擬声語」と、動作や状態を音で表現する「擬態語」が含まれます。
擬声語(ぎせいご)
擬声語は、人間や動物の発する音を模倣した言葉です。例えば、犬の「ワンワン」や猫の「ニャーニャー」、赤ちゃんの「おぎゃー」などです。これらの言葉は、実際に聞こえる音を再現しているため、音そのものを言葉にしています。俳句では、擬声語を使うことで、音による臨場感を表現し、読者に具体的な情景を想像させる効果があります。
擬音語(ぎおんご)
擬音語は、物の音や自然の音を表現した言葉です。例えば、「ザーザー(雨の音)」「ドーン(爆発音)」「ゴロゴロ(雷の音)」などがあります。擬音語は音そのものを再現しているため、情景の動きを強調する効果があります。俳句で使うと、音を通じて場面をよりリアルに描写し、読者に感覚的な体験を提供します。
それぞれ、用言(動詞・形容詞・形容動詞(副詞を含むこともある))の前につくことで、用言を詳しく説明してくれる働きがあります。
「ぴちゃぴちゃと(擬声語) + 降っている(用言)」などの感じです。
オノマトペと五感
オノマトペは聴覚を刺激する表現方法と考えられていますが、その外の感覚も刺激することができます
うまく利用することで、読者の感覚を刺激して、より深い感動を与えることができます。
五感 | オノマトペ例 | 説明 |
視覚 | キラキラ、チカチカ、ギラギラ | 光、色、形などを表す |
ピカピカ、テカテカ、キラキラ、チカチカ | 光の反射や輝き | |
ゆらゆら、ひらひら | 形がはっきりしない、ぼやけた様子 | |
ギラギラ、カッッ | 強い光、眩しい様子 | |
聴覚 | ザーザー、カサカサ、ゴロゴロ | 自然の音、人や動物の音 |
ピカピカ、カンカン、ガチャガチャ、キーン | 金属音、衝突音、軽い音 | |
ザワザワ、ガヤガヤ、ワイワイ、シーン | 人の集まりの音、静けさ | |
スーッと、ヒューヒュー、フワフワ、サワサワ、カサカサ | 空気の流れ、軽い物の動き | |
ドン、カン、パン、バン、ゴーン | 大きな音、衝撃音 | |
触覚 | ふわふわ、ザラザラ、ぬるぬる、ベタベタ、ヒヤヒヤ | 物質の質感、温度感 |
スベスベ、ツルツル、ザラザラ、ゴツゴツ、ざらざら | 表面のなめらかさ、粗さ | |
ふかふか、もちもち、ぷにぷに、ムニュムニュ、ドロドロ | 軟らかさ、弾力、粘り気 | |
ポカポカ、ヒヤヒヤ、チクチク、ゾクゾク、ジリジリ | 温かさ、冷たさ、痛み、痺れ | |
スルスル、サクサク、ムシャムシャ、ゴクゴク、モグモグ | 食物の食感 | |
味覚 | 香ばしい、コクがある、しょっぱい | 味の感覚 |
嗅覚 | つーん、つん、ぷーん、むんむん、ほのか、かぐわしい | 香りやにおいの感覚 |
上記のオノマトペを、具体的な情景描写と組み合わせることで、より鮮やかな俳句表現になるはずです。
海外のオノマトペとの違い
日本と海外のオノマトペには、いくつかの共通点と相違点があります。
共通点
- 自然の音の模倣: 雨の音、風の音など、自然界の音を模倣するオノマトペは、どの言語にも共通して見られます。
- 感情や状態の表現: 喜怒哀楽など、人間の感情や状態を表すオノマトペも共通しています。
- 表現の補助: 文章や会話の中で、状況や動作をより具体的に表現するために使用されます。
相違点
- 言語構造: 各言語の文法構造や音韻体系の違いによって、オノマトペの表現方法も異なります。
- 文化的な背景: 各国の文化や風習によって、重視される音や表現が異なるため、オノマトペの種類や使い方が多様です。
- 表現の範囲: 日本語のオノマトペは、非常に細かくニュアンスを表現できることが特徴ですが、他の言語では、ここまで細かく表現できない場合もあります。
日本語は海外と比べるとオノマトペが多い言語といわれます。それは、表現の幅を広げることができるというメリットがある一方で、海外の人が日本のオノマトペを見ても、なかなか理解はできないともいえるかもしれません。
海外にも作品を発表していきたい、という人は、このあたりのことも考えてオノマトペを選択することが大切かもしれません
オノマトペを使った俳句作品
あかあかと日はつれなくも秋の風 芭蕉
鳥わたるこきこきこきと缶切れば 秋元夫死男
春の海 ひねもす のたりのたりかな 蕪村
づかづかと来て踊り子にささやける 高野素十
このように、オノマトペを使った作品はいろいろありますので、参考にして、よい良いオノマトペの使い方をマスターしてください。
オノマトペの検索窓
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