句会では、皆で詠んだ句について意見を交換し、お互いに学び合うことが大切です。しかし、中には積極的に意見を言わない人もいます。そんな時に、どうすれば相手の意見を引き出すことができるのでしょうか?今回は、句会で積極的に意見を言わない人に意見を聞くための具体的な方法をご紹介します。
なぜ意見を言わないの?考えられる理由
- 緊張している: 初心者や人見知りな人は、特に緊張してしまい、意見を言いにくいことがあります。
- 自分の意見に自信がない: 自分の句や意見が否定されることを恐れて、発言を躊躇してしまうことがあります。
- 他の人の意見を尊重しすぎている: 周りの人の意見ばかりを尊重し、自分の意見を押し出すことをためらってしまうことがあります。
- 意見の出し方が分からない: どのように意見を言えば良いのか、具体的な方法が分からないことがあります。
意見を聞く具体的な方法
- 温かい雰囲気作り:
- 笑顔で接する: 相手に安心感を与える笑顔で語りかけましょう。
- 相手の句を褒める: 少しでも良い点を見つけて具体的に褒めることで、相手の自信をつけさせてあげましょう。
- 否定的な言葉を使わない: 相手の意見を否定するような言葉は避け、建設的な意見交換ができるような雰囲気を作りましょう。
- 共感する: 相手の意見に共感する部分があれば、具体的に伝えましょう。共感することで、相手は安心して自分の意見を話すことができます。
- 具体的な質問をする:
- オープンな質問: 「この句のどこが好きですか?」「どんな情景が浮かびますか?」など、相手の考えを引き出すようなオープンな質問を投げかけましょう。ただ、こういった具体的な答えのない質問は、答えづらさもあります。こういった質問が苦手なようでしたら、「はい」「いいえ」で答えられるような閉鎖的な質問も有効です。
- 閉鎖的な質問: 「はい」「いいえ」や「〇〇です」といった短い答えで完結する質問であれば、返事がしやすいといえます。閉鎖的な質問を重ねて意見を聞くというのも良いでしょう。
「この句は好きですか?」「好きなのは○○だからですか?」
- 質問を事前に共有:
- 質問を事前に伝える: 句会前に「次の句会で○○について話してくれませんか?」と依頼することで、発言しやすい環境を作ることができます。準備する時間があると、発言のハードルが下がります。
- 自分の答えを話す: 質問を事前に伝える際に、まずその質問に対して自分が感じていることを話して置くのも良いでしょう。一つの答えがあることで、それを基準に意見をまとめやすくなりますし、また話しやすくもなります。
- グループワークを取り入れる:
- 少人数のグループに分かれて意見交換: 緊張しやすい人も、少人数であれば話しやすいことがあります。例えば「自由律の俳句はどう思うか?」などの問題提起をして、否定派、肯定派に分かれて意見をまとめても良いでしょう。
- テーマを決めて議論: 特定のテーマを決めて議論することで、意見が出しやすくなります。あまり難しいテーマではなく、「季語の選び方について」や「切れ字の効果について」など、初心者にも分かりやすいテーマで行うと良いでしょう
- 個別に声をかける:
- 句会後、個別で話す時間を設ける: 句会後、個別で話す時間を設けることで、相手は安心して自分の意見を話すことができます。「句会で意見が聞けなかったけれど、どう思いましたか?」と尋ねることで、プレッシャーの少ない環境で意見を引き出せることがあります。
- 相手のペースに合わせて進める: 相手の会話のテンポだけでなく、理解度に合わせるなど周りが配慮することで、双方にとってより良い関係が形成されるのではないでしょうか。
- 非言語的サインに気を配る:発言をためらう人は、表情や仕草で意見を示すことがあります。そうしたサインに気づいたら「何か感じたことがありそうですね」と声をかけることで、自然な形で発言を促せます。
他の人の発言の後にため息をつく
突然身を乗り出して話を聞く
落ち着きがなく周りをチラチラ見始める
など、ふだんと違う様子が見られたら、声をかけてあげると良いかもしれません。
その他のポイント
- 焦らず、ゆっくりと: 一度に多くのことを求めるのではなく、少しずつコミュニケーションを取ることが大切です。
- 相手の気持ちを尊重する: 相手の意見を尊重し、否定的な言葉は避けましょう。
- 多様な意見を歓迎する: 異なる意見が出ても、それを否定せずに、多様な意見があることを認めましょう。
まとめ
句会で積極的に意見を言わない人に意見を聞くためには、温かい雰囲気を作り、具体的な質問を投げかけることが大切です。また、相手の気持ちを尊重し、焦らずゆっくりとコミュニケーションを取ることも重要です。これらの方法を実践することで、より活発な句会にすることができるでしょう。