俳句では
「~初む(そむ)」「~始む(はじむ)」という表現がよく使われます
中には、「~初む」と書くところを「~始む」と書いている俳句を見かけます
その逆もあります
使い方を間違えないように、確認をしましょう
「初む」は、動詞の連用形に付いて「聞き初む」などの形をつくります
「始む」は、そのような形はとりません
ただ、「始む」の口語形である「始める」は、動詞の連用形に付いて「聞き始める」などの形をつくります
このような違いがあるので、必ず覚えておきましょう
例文は次のようになります
「初む」は、「聞き初む」「咲き初む」「言ひ初む」
「始む」は、「作業を始む」「店を始む」「勉強を始む」
俳句で間違いがみられるのは、五・七・五に無理に合わせようとするからだと思います
〇〇〇〇〇 〇〇〇〇〇〇 聞き初む(ききそむ)
このような句の場合、本来ならば「聞き初む(ききそむ)」ですが
上五が4音になってしまうため「聞き始む(はじむ)」としてしまうのです
先にも書きましたが
文語形の「始む」は、連用形に付きません
「始む」の口語形である「始める」は、連用形に付きます
表にすると、次の通りです
文語形 |
初む(そむ) |
動詞の連用形につく |
始む(はじむ) |
動詞の連用形につかない |
|
口語形 |
初めむ(そめる) |
動詞の連用形につく |
始める(はじめる) |
動詞の連用形につく |
間違えて使わないように注意しましょう
「同じ読みで違う意味のことば」を確認できる本
漢字を使うときにふと迷うときがあります
そういうときに、ぱっと正しい言葉を調べることができます
例文も載っているため、間違わずに言葉を選ぶことができます