「遅日」という春の季語があります
意味は、春になり日没が遅くなること
この「遅日」の関連季語として「暮れかぬる」が紹介されています 1.2.3)
この、「かぬる」が分からない、という人もいるかもしれないので記事にしました
「かぬる」は漢字で書くと「兼ぬる」
「兼ぬる」は昔の言葉
現在の言葉に直すと「兼ねる」で、意味は「・・・することができない」です
ちなみに「暮れ兼ぬる」は連体形、「暮れ兼ぬ」が終止形です
まとめるとこのようになります
暮れ兼ぬる (昔の言葉/連体形) 暮れ兼ぬ (昔の言葉/終止形) 暮れ兼ねる (今の言葉/連体形・終止形) |
一般的に辞書は、終止形が掲載されています
つまり「暮れ兼ぬ」が掲載されています
歳時記には「暮れ兼ぬる」というように、連体形が掲載されていることがよくあります
連体形で辞書を調べても見つからないことがあります
見つからない場合は終止形に直してから調べます
また、連体形を終止形だと勘違いして使わないようにしましょう
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1)
角川学芸出版.(2006).角川俳句大歳時記.角川書店.
2)
日外アソシエーツ.(2015).俳句季語よみかた辞典.日外アソシエーツ.
3)
汀子稲畑.(1999).ホトトギス俳句季題便覧.三省堂.