夏の季語に「麦飯」があります
この「麦飯」の関連季語に「すむぎ」を掲載している本があります 1)
この「すむぎ」が何であるのか気になったので、調べました
麦飯に関連しているため「す麦」と書くのだとしても、「す」がどういう漢字なのか分からないため、探すのに苦労しました
辞書、辞典、方言辞書など、どこを探しても、見つからず
ようやく「明治百年記念誌」の文の中に見つけました 2)
麦飯の一般的なものは、米麦の混合比が3対7
5対5を反白
10対0を純麦(俗にすむぎ)
と言うようです 2)
素麦(すむぎ)は「すばく」とも呼ばれていたようですが、戦前の言葉のようです
辞書、辞典の中で見つからないということは、俳句の中で「すむぎ」を使っても
読者は分からない可能性が高いでしょう
また、「すむぎって何?」と思った読者が意味を探そうとしても、見つけるのは苦労すると思います
歳時記で季語を使うとき
音数が合うからこっちを使おう、と言って使うのではなく
読者が理解できるか?を考えて使うことも必要かもしれません
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1)角川書店.(2022).新版
角川俳句大歳時記.KADOKAWA.
2)佐土原町教育委員会.明治百年記念誌.(1968).佐土原町.