昔の俳句を読んでいると、たまに下のような表記がでてきます。
た
び
〳
〵
2字以上の文字を繰り返すときに使用する、踊り字の一種の「くの字点」と言います。
縦書きの時に使われる、反復記号のようなものです。
漢字、平仮名、カタカナのいずれでも使用されます。
見 見
る → る
見 〳
る 〵
ま ま
あ → あ
ま 〳
あ 〵
カ カ
ン → ン
カ 〳
ン 〵
繰り返し部分が濁音のときは「ぐ」を使います。これは「ぐの字点」と呼びます。
離 離
れ → れ
離 〴
れ 〵
し し
か → か
じ 〴
か 〵
フ フ
ク → ク
ブ 〴
ク 〵
3回繰り返すときは「くの字点」を2回使います
カ カ
ン ン
カ → 〳
ン 〵
カ 〳
ン 〵
ダ ダ
ン ン
ダ → 〴
ン 〵
ダ 〴
ン 〵
4回繰り返すときは、2回目・4回目に「くの字点」を使います
ト ト
ン → ン
ト 〳
ン 〵
ト ト
ン → ン
ト 〳
ン 〵
最近では使われることは無くなっていますが、昔の句集を読んでいると、よく出てきますので、覚えておかれるとよいと思います。
「く(ぐ)の字点」をパソコンで打ちたいときは「おなじ」と入力して、変換をすると出てきます。
前の一文字を繰り返すときには、「ゝ」「ゞ」「ヽ」「ヾ」が使われます。
こちらで記事にしていますので、参考にしてください。
俳句の疑問に関する記事
- 俳句の『漢字』の疑問
- 俳句の『切れ字』とは
- 俳句の『取り合わせ』とは
- 俳句の『歳時記』とは
- 俳句の『句切れ』とは
- 俳句の『自由律俳句』とは
- 俳句の『有季定型』とは
- 昔の俳句で見られる「く」「ぐ」とは
- 昔の俳句で見られる「ゝ」「ゞ」「ヽ」「ヾ」とは
- 「俳句結社」の内容から探し方まで
- 俳句の『季重なり』とは
- 俳句の『季語』とは
- 俳句の『字余り・字足らず』とは
- 俳句の『吟行』とは
- 「俳句・川柳・短歌」の違い
季語のおすすめ本
俳句をやる人にお勧めの本「四季を語る季語」
24000季語の全てに意味が書かれている本です。
アマゾンプライム会員は、「春版」が無料で読めます(期間限定)
Kindle Unlimited会員は、「春夏秋冬+新年」の全てが無料で読めます