俳句の『季寄せ』とは

俳句は、五・七・五のたった十七文字で季節の情景や感情を表現する短い詩です。その創作に欠かせないのが、季節を表す言葉「季語」ですが、いざ作ろうとすると、どのような季語を使えば良いか迷うこともありますよね。そんな時に役に立つのが、季語を集めた「季寄せ」という本です。

「季寄せとは何?」「歳時記とは違うの?」といった疑問について解説します。


季寄せとは

季寄せとは、季語を集め、春夏秋冬の季節ごとに分類整理した書物のことです。歳時記の簡易版とも言われ、文庫本程度の大きさで携帯しやすいものが一般的です。

私は、俳句大会に誘われたことをきっかけに俳句を始めたのですが、俳句を作るときに季寄せや歳時記を使います。
これらの本を見ることで、普段の生活で見過ごされがちな自然の景色に、よく目を向けるようになりました。


歳時記との違い

季寄せと似た本に「歳時記」がありますが、両者には明確な違いがあります。

季寄せ歳時記
季語の数少ない
★★☆☆☆
多い
★★★★★
季語の選択分かりやすい季語が掲載 
★★★★☆
難しい季語も掲載
★★☆☆☆
解説掲載季語には解説が書かれている
★★★☆☆
主季語の解説は書かれているが、子季語は書かれていない
★★☆☆☆
例句の数少ない
★★☆☆☆
多い
★★★★★
携帯性持ち運びに便利
★★★★★
大型本が多く持ち運びに不便
★★★☆☆

歳時記は季語の意味だけでなく、その背景にある文化や、その季語が使われた有名な俳句(例句)まで詳しく解説されているのが特徴です。
一方、季寄せは歳時記から基本的な情報だけを抜粋した、いわば「季語の辞書」のようなものです。



おすすめの「季寄せ」

「新版 角川季寄せ」
「角川俳句大歳時記」の全季語が掲載されている季寄せです。

「朝日新聞社 吟行版 季寄せ-草木花 全7巻セット」
植物の季語に興味がある人にはおすすめです。



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