俳句を鑑賞していると、たまに美しい色彩が脳裏に浮かぶ作品があります
これを意識的に俳句作りに応用する方法を紹介します
具体的には、季語の色と、取り合わせる物の色を意識して作ります
季語に「夏の雲」を選んだ場合、読者の頭の中には白が浮かぶので、白と合う色も物を取り合わせに選ぶといいでしょう
例えば
清らかなイメージの「白×白」の組み合わせにする場合
物でいえば、例えば「夏の雲」と「セーラー服」を組み合わせて俳句を作る、といった具合です
シックなイメージの「白×黒」の組み合わせの場合
「夏の雲」と「書道」を組み合わせてもいいでしょう
爽やかなイメージの「白×青」の組み合わせをしたいなら
「夏の雲」と「海」で俳句を作る
このように、相性のいい色の組み合わせを意識して俳句を作ると、読者の頭の中にも美しい色彩を浮かばせることができます
「相性のいい色の組み合わせなど分からない」という場合は、絵画の色遣いを参考にすると良いでしょう
フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」は、背景の黒、ターバンの青、洋服の黄色の配色が際立っています
ゴッホの「ひまわり」は、背景、花瓶、机、ひまわりの全てが黄色で強烈な印象を与えます
マティスの「ダンス」は緑、青、オレンジの大胆すぎて忘れられない配色です
絵画を鑑賞すると、色の組み合わせのヒントが簡単に、そして沢山得られます
あとは、ネットで「色の組み合わせ」で検索すれば、良い色の組み合わせのパターンがいくらでも見つかるでしょう
例えば、下の2色の組み合わせもネットで見つけたのですが、配色バランスが良く印象的ではないでしょうか
このような色の組み合わせを参考にして俳句を作ってみましょう
なぜ特定の色の組み合わせで心地良く感じるのかは不明ですが
人がそれで心地よくなるのですから、理由など考えずに、それを利用すればいいだけだと思います
俳句作品を鑑賞していて、ぱっと色鮮やかな景が浮かぶものと、まったく浮かばないものがありますが
浮かぶ作品は概して、色の取り合わせが優れています
闇雲に作るのではなく、色の組み合わせを意識して作るだけで印象的な作品に近づけるはずです