俳句では「桜が染まっていた」と情報を言ったところで、読者は感動しない
情報ではなく、「俳句の中の出来事を追体験」して初めて読者は感動できる
では、どうすれば読者に追体験させることができるのか
追体験させるには、相手の想像をかき立てることが必要
その場をリアルにイメージさせられる表現を追求するのだ
臨場感のある、その場の思いが共有されるような言葉にこそ、読者は追体験ができる
「桜」だけでは追体験はできない
「思ったよりも色が濃くならなかった枝垂れ桜」は、想像を刺激する
前者と後者では何が違うのか?
「桜」だけでは、単なる名詞であり、機械的な情報、例えばピンク色、春に咲くなど、しか知り得ることができない
「思ったより色が濃くならなかった」という言葉には、作者がそこに居たであろう体験、作者が何かを感じた体験がある
このような言葉があると、読者はその場に立った作者を追体験することができる
その時に作者が感じた思いを追体験できる
つまり、目の前の文章に、作者の体験が感じられると、読者は追体験することができるのだ
自分の作った俳句が、単なる情報に終わっていないか
その句の中には、作者の体験がにじみ出ているか
確認することが大切だ