俳句では薔薇(ばら)と言えば夏の季語です
ただ、秋や冬にも薔薇は見ることができ、それぞれ「秋薔薇」「冬薔薇」というように呼び分けられています
ここでは、季節ごとの薔薇の季語をまとめていますので、俳句を作る際の参考になさってください
(夏の季語の)薔薇
薔薇(ばら)、しようび、いばら、そうび、花ばら(はなばら)
薔薇は初夏、美しく香り高い花を咲かせる
茎には鋭い棘がある
観賞用に植えられるほか香水などにも利用される
花の色も形もさまざまで、園芸登録されているものでも一千種を超える
西洋薔薇(せいようばら)
バラ科の小低木
ふつうバラと称されているもので、観賞植物として庭園などで広く栽培される
薔薇園(ばらえん)
バラが栽培されている園
茨の花(いばらのはな)
山野に自生し、香りのある白い五弁の花をひらく
薔薇の芽(ばらのめ)
薔薇の花が咲く前の芽。三月頃から芽が伸び始める。
(秋の季語の)薔薇
秋薔薇(あきのばら)、秋さうび
秋に咲く薔薇のこと
小ぶりではあるが色に深みがある
四季咲きのものが多く、夏の薔薇のような勢いはない
(冬の季語の)薔薇
冬薔薇(ふゆばら)、冬さうび
冬に咲く薔薇のこと
小ぶりの花を咲かせていて健気である
薔薇の有名な俳句
薔薇の有名な俳句はいろいろありますが、個人的に好きなものは次の2つです
バラ散るや己がくづれし音の中 中村汀女
薔薇よりも濡れつつ薔薇を剪りにけ 原田青児
それぞれ、題材にするものを選ぶ視点がするどいですね